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奇跡的に付き合ってくれた自慢の彼女が、処女は他の人に奪ってもらうと言った(ブロマガ転載禁止)

「本当にするの? やっぱり、やめて欲しいよ」
僕は、情けない声ですずにお願いした。でも、すずは真面目な顔で、
『約束だったでしょ? 今さらそんなのダメだよ』
と、言った。僕は、そう言われてしまうと何も言い返せなくなり、黙ってうつむいた。

僕みたいな陰キャがすずのような可愛い女の子と付き合うことが出来たのは、本当に幸運だったと思う。すずは、彼氏の僕から見ても完璧な女の子だと思う。顔も可愛らしく、レオパレスのCMに出ている女の子に似ていると言われることが多い。性格は、おっとりしていて優しく、控え目な方だと思う。こんなに可愛ければ、チヤホヤされてきて性格も高飛車になったりすると思うけど、すずはいつも控えめで優しい。

そんな彼女と知り合ったのは、バイト先のファミレスだった。大学に通うために一人暮らしを始めた僕は、近所のファミレスでバイトを始めた。同じように一人暮らしを始めたすずも、僕とほとんど同じ時期にそこでバイトを始めた。
可愛らしくてすぐに人気者になったすずに対して、僕は脇役という感じだった。すずはバイト仲間に遊びに誘われたりする事が多かったみたいだけど、全て断っているようで、仲間内では面食いだと噂になっていた。
そんなある日、お客さんがいなくてヒマなとき、
『高橋君、バイト終わりって予定ある?』
と、すずが聞いてきた。僕は、ビックリして言葉に詰まった。
『予定なかったら、ご飯食べない? 行きたいお店あるんだけど、一人だと行きづらくて』
と、さらに言ってきた。僕は、なんで僕と? と、ほとんどパニック状態になりながら、予定はないから一緒に行こうと言った。正直、ずっと男子校だった僕は、女性と交際した経験がない。それどころか、女の子と二人でどこかに出かけたこともない。
緊張とパニックで、その後の僕は使い物にならなくなっていたと思う。

そして、バイトが終わり、一緒に店を出た。
『ゴメンね。付き合わせちゃって』
すずは、申し訳なさそうに言う。僕は、声を裏返らせながら、
「そんな事ないよ。嬉しいよ」
と、言った。
『本当に? 無理してない?』
すずは、真っ直ぐに僕の目を見ながら言った。こうやって、あらためて真正面から見ると、可愛すぎて震える。目が大きいし、まつげがパチパチしている。目や鼻や口があるのは同じなのに、ちょっとした位置の違いや形の違いで、本当に驚くほど可愛くなるんだなと思った。バイト先の他の女性と比べると、同じ生物とは思えないくらいに違うと思った。

僕は、無理してないという事を言い、どうして僕なんかを誘ったのか聞いた。
『え? それは、高橋君だからだよ』
僕は、そんな風に言われて、心臓が止まるほどドキッとした。でも、そんな僕を見て、
『ち、違うよ、そういう意味じゃなくて、その、安心だからって意味だよ』
と、慌てて言うすず。僕は、やっと理解した。安パイだから誘ったんだと。そして、一瞬でも、すずが僕に好意を寄せていると思ったことを恥じた。

僕なんかを、すずほどの美少女が好きになるはずがない……。冷静に考えれば、すぐにわかることだ。でも、僕はそれでも嬉しくて、気持ちが弾んでいた。

『高橋君以外の人って、下心が出過ぎてて怖いんだもん』
すずは、そんな事を言った。確かに、あのバイト先の男性陣は遊び慣れているような雰囲気の人が多い。下ネタも多いし、下心は確かに大きいと思う。

そして、すずが行きたいと言ったお店に着いた。それは、おしゃれな店でもなんでもなく、商店街の外れの中華料理屋さんだった。カウンター席と、テーブルが3つある程度の小さな店で、小汚い感じだ。
「えっ? ここ?」
思わず聞いてしまった僕に、すずは恥ずかしそうに、
『うん。だって、美味しいって聞いたから……。中華は嫌い?』
と、すずは顔を赤くして言った。僕は、この瞬間に恋に落ちたのだと思う。そして、二人でお店に入り、チャーハンセットと餃子と青菜炒めをたんだ。

お店の中は、意外に人がいた。でも、ほとんどが見たことのあるような大学生ばかりだ。同じ大学の人ばかりだと思う。
「けっこう流行ってるんだね」
僕が話しかけると、
『うん。こいうお店初めてだから、緊張しちゃう』
と、落ち着かない顔で答えるすず。僕は、実家にいる頃はどんなお店に行ってたのか聞いた。

すずの実家はけっこう裕福なようで、ファミレスや個人経営の中華料理屋なんかには行かない家庭だったようだ。寿司も回転しないところ、イタリアンもサイゼリアではなくサルヴァトーレ、鉄板焼きもお好み焼きではなくホテルのコック帽をかぶった人が焼いてくれるような店、そんな感じだったようだ。

「それに、酢とラー油混ぜるんだよ。やろうか?」
餃子の食べ方に戸惑うすずに、僕がタレを作る。
『美味しい。これも、すごくニンニクが効いてるんだね』
そんな事を言いながら、青菜炒めも餃子も美味しそうに食べるすず。僕は、見ているだけで幸せな気持ちだった。

会話は、主にバイト先のことや大学のことばかりで、それほど盛り上がったとは言えないかもしれない。でも、僕は今までの人生で一番楽しい時間なのではないか? と、思う程楽しかった。

そして、全部払おうとする僕に、ちゃんと割り勘を主張するすず。会計を終えて店を出ると、
『今日はありがとう。本当に美味しかった。また良かったら、一緒に行こうね』
と、笑顔で言ってくれたすず。僕は、もちろんと答えた。

そして、ちょくちょくと二人で食事行くことが多くなった。中華屋さん、そば屋さん、ホルモン焼き屋さんと、商店街の飲食店を一つずつ制覇していき、2人の仲もどんどん良くなっていった。そして、僕の恋心は大きくなる一方だった。

『高橋君って、彼女はいないの? 遠距離とかしてるの?』
と、すずが聞いてきた。今まで、一度もそんな質問はなかったので戸惑ったが、正直に答えた。今まで、一度も交際したことがないと……。

笑われるかと思っていたら、
『そうなんだ。私と一緒だね』
と、すずが恥ずかしそうに答えた。僕は、まさかとビックリしながらも、すごく嬉しくなった。そして、僕なんかでもチャンスがあるのかも知れないと思い始めた。

そして、10回くらい一緒に食事に言った後、思い切ってディズニーランドに誘った。
『いいよ。私も行きたいって思ってたんだ』
あっさりとすずに言われ、僕は舞い上がりそうだった。
「思ってたって、行ったことあるんでしょ?」
僕が聞くと、
『うん。でも、小学生の頃ね。最近は行ったことないから、行ってみたかったの』
と、言った。どうして行かなかったのかと聞くと、
『だって、高橋君が誘ってくれないから……。そういうの、興味ないのかなぁって思ってた。だから、すごく楽しみだよ』
と、こぼれそうな笑顔で言ってくれた。僕は、この頃から、もしかしてすずは僕のことを……と、思い始めていた。

そして、その日が来た。失敗しないように、充分に下調べをして出かけたが、初めてのデートで舞い上がって緊張してしまい、上手くリードすることは出来なかったと思う。それでも、子供のように無邪気に楽しむすずを見て、僕は絶対に彼女と交際したいと思った。

日が落ちて暗くなってきた頃、思い切って手を繋いでみた。すると、一瞬動きが止まったが、振りほどくことなく手を握ってくれた。その後は、僕も少し自信を持てたのか、上手くリードできたと思う。
本当に楽しい時間が過ぎていき、閉園時間になった。帰りの電車でも楽しく話が出来て、僕はさらに強い思いを持った。

そして、彼女の家の近くまで来たとき、思い切って交際を申し込んだ。
『えっ?』
すずは、驚いた顔で固まってしまった。僕は、冷水をかぶせられたような気持ちになった。やってしまった……。そう思っていると、
『もう、とっくに付き合ってると思ってた……』
と、すずは言った。僕は、腰が抜けそうになり、本当にへたり込みそうになった。
『だ、大丈夫!?』
慌てて僕を抱えるすず。僕は、恥ずかしいと思いながらもお礼を言った。

そして、本格的な交際が始まった。1ヶ月後にキスをして、2人の仲はどんどん深くなっていったと思う。でも、初めて彼女を抱こうとしたとき、
『ゴメンね。色々と考えたんだけど、それはまだ待って』
と、言われた。僕は、正直拒否されるとは思っていなかったので、ショックを受けた。でも、ここで無理強いをしても仕方ないと思い、素直に引いた。

そんな事があった2週間後、すずから真剣な顔で話をされた。すずは、僕のことが大好きで、結婚したいと思っていると言ってくれた。だから、処女は僕ではなく、他の男に捧げると言った。

僕は、まったく意味がわからず、もしかして別れ話をされているのかな? と、思った。そうでなければ、意味が通らないと思ったからだ。

でも、すずの考えは僕の想像のはるか上を行っていた。
すずいわく、このまま色々な意味で初めて同士で初体験をしたら、きっと僕に飽きられてしまうし大事にされなくなる。なので、処女を他の男に奪われた方が、ずっと大切にしてもらえるはずだ……との事だった。僕は、その考えの理屈がわからず、食い下がって質問した。

すずは、全部手に入れるよりも、手に入れられなかったものがあった方が執着心が湧くという説明をする。僕は、絶対にそんな事はないし、一生大切にすると力説した。
でも、すずの考えはかたくなで、それが受け入れられなければ交際もやめるとまで言われた。僕は、まったく納得は出来なかったが、別れるのは絶対にイヤなので渋々同意した。

その日以降、僕は一切彼女を抱こうとしなくなった。僕がそういう行為をしなければ、すずは処女のまま、他の誰かに抱かれる事もないと思ったからだ。そして、そのうちそのヘンな考えも変わると信じていた。

それから数ヶ月後、すずが僕の部屋に遊びに来たとき、
『健君、相手見つかったよ』
と、言ってきた。僕は、意味がわからずにどういうこと? と、質問した。すると、すずが処女を捧げる相手が見つかったという話だった。唖然とする僕に対して、すずはずっと相手を探していたという説明を始めた。僕は、本気だったんだと衝撃を受けながら、説明を聞き続けた。

相手は、ネットで探したそうだ。30歳の社会人で、何度もメールでやりとりをし、大丈夫だと判断したそうだ。僕は、ネットで知り合った相手なんて危ないと言った。でも、
『知り合いなんかに頼めないでしょ? それに、1回だけのことだから……』
と、すずは言う。僕は、どうしてそこまでしてと質問した。
『だって、ずっと健君とラブラブでいたいから。ずっと大切にしてもらいたいから……』
と、言う。僕は、そんな事しなくても大切にすると言った。でも、すずは考えを変えるつもりはないようだった。

そして、その日が来てしまった。すずは、その瞬間を僕に見せるという。見なければ、意味がないとまで言う。まったく理解できない考えだ。僕は、すずがおかしくなってしまっているのではないかと、不安になっていた。

「本当にするの? やっぱり、やめて欲しいよ」
僕は、そう言った。でも、
『約束だったでしょ? 今さらそんなのダメだよ』
と、すずは言う。そして、男性と約束しているラブホテルに到着した。本当は、二人きりで来たかった……。
すずの話だと、後で部屋に来るそうだ。こんな風に、複数で利用できるラブホテルは少ないそうで、探すのにけっこう時間がかかったそうだ。

二人でホテルに入り、部屋に入る。もちろん、初めてのラブホテルだ。全てが珍しく、そして、イヤらしく感じる。

『こんな風になってるんだね。お風呂、丸見えだね』
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