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会社の事務の女の子には、秘密の副業があった2(マガブロ 転載禁止)

前回の話

 最悪な気分のまま、僕は家路についた。終電間際なので、人はすごく多い。上京するまでは、終電間際なんてガラガラなものだと思っていた。
 僕は、電車に揺られながら色々なことを考えてしまっていた。大好きな恵美ちゃんが、部長とあんな関係になっている……。ショックだし、聞かなければ良かったと思う。
 でも、僕に好意を持ってくれていることがわかって、それは嬉しいと思った。そして、恵美ちゃんがあんなことをしている理由も、とてもよくわかった……。


 帰宅すると、迷いに迷ったが、結局さっきの続きを聞いてしまった。聞かない方が良いのは明白なのに、我慢出来なかった。
「よし、つけたぞ。どの体位が良い?」
 部長は、妙に興奮している声だ。
「……じゃあ、後ろから」
 恵美ちゃんが、少し言葉を詰まらせながら答える。
「ホント、バックが好きだな。声、ちゃんと我慢してくれよ」
「だ、大丈夫です。声なんて出ないです」
「そんな事言って、この前はホテルで隣にヤツに壁ドンされただろ」
「ち、違います! あれは、部長が変なことするから……」
「変なことするから、感じちゃったのか?」
「……もう良いです。時間ないから、早く……」
「なんだよ。したたってるぞ」
「うぅ……早く……見ないで……」
「ホント、オマエは楽しんでくれるから、俺も心が軽いよ。嫌々だと、気分が下がるしな」
「楽しんでなんかないです……」
「こんなにオマンコグチョグチョで、よく言うよ。ほら、クリもこんなに勃起してるぞ」
「イヤァ……イジワルしないで。早く……時間ないから」
「じゃあ、素直にハメて下さいって言えよ」
「……ハメて下さい。部長のおちんちん、早くハメて下さい」
「いいぞ、いい子だ。いくぞ」
「うぅああっ、ダ、ダメ、激しい、うぅぅ、声出る……出ちゃう……ヒィッ、うぅ」
「あぁ、ヤバい。すぐ出そうだ」
「出して。早くイッて」
 そんな会話を続ける2人。僕は、もう絶望感でいっぱいだ。本当にセックスをしてしまっている……。もしかして、口や手だけでなのではないか? 最後まではしていないのではないか? そんな希望は持っていた。

「いいぞ、締まってる。良いオマンコだ」
 部長は、本当に満足げだ。あっけなく、恵美ちゃんを寝取られてしまった……でも、考えてみれば、まだ恵美ちゃんと付き合っているわけではないので、寝取られたというのも違うのかもしれない。

「ダメぇ、部長の……当たってるの……奥まで届いてる」
 恵美ちゃんは、苦しげにも聞こえる声で言う。何か、我慢しているような声にも聞こえる。
「ほら、もっと感じろ。アイツが戻ってくる前に、早くイカせないと見られるぞ」
「イ、イヤ、絶対にダメ、見られたら、死んじゃう……」
 恵美ちゃんは、そんな事を言いながらもあえぎ続ける。部長も、色々声をかけながらセックスを続ける。すると、恵美ちゃんはあえぎ声を漏らし始めた。
「うぅっ、あっ、ンッ、ンッ、アンッ、ダメぇ」
 恵美ちゃんは、声を抑えているような感じはあるが、気持ちよさそうだ。嫌々やっているわけではないみたいだ。
「あぁ、気持ちいい。恵美は気持ちいいか?」
「うぅ、気持ちよくなんか……ない……うぅっ、早く、出して、ヒィ、あっ、うぅっ、アンッ、アンッ」
 恵美ちゃんは、苦しげに言う。
「そんな事言って、子宮降りてきてるぞ。気持ちいいんだろ? ほら、イッてもいいぞ」
 部長は、得意気にも聞こえるような言葉をかけ続ける。
「ち、違う、うぅっ、そんなんじゃない、あぁっ、ダメぇ、そこ、うぅっ」
 恵美ちゃんは、必死になっている感じだ。僕は、2人の会話を聞きながら、色々判断に迷っていた。嫌々ではないのはわかる。でも、恵美ちゃんは気持ちよくないと言っている。声を聞く限り、それも違う気がする。

「ほら、早くイケよ。アイツ帰ってくるかもしれないぞ」
「イヤァ、ダメ、言わないでっ」
「おぉっ、めっちゃ締まる。アイツのこと言うと、メチャクチャ興奮するんだな」
「そんなんじゃない、違う……あぁ、ダメぇ、早くイッて、もう無理……」
「イキそうなんだろ? 我慢せずにイケよ。おまえがイッたらイッてやるよ」
「うぅ、あっ、ンッ、もうイク、イッちゃう、ごめんなさい、イクっ、うぅっ」
「おぉ、ヤバ、すごいな、出すぞ」
「出してっ! もう無理っ! イクっ、イクっ、うぅうああっ!」
 恵美ちゃんが叫ぶと、部長もうめいた。僕は、泣きそうな気持ちのままそれを聞き続けていた。でも、自分でも驚くほど勃起している。触ってもいないのに、射精しそうな程になっている……。

「フゥ、お疲れ。気持ちよかったぞ」
 部長は、満足げだ。
「……変なこと言わないで下さい。そういうの言うなら、もうしないよ」
 恵美ちゃんは、すねたように言う。でも、怒っているという感じではない。2人には、不思議な距離感がある。
「そんな事言って、メチャクチャ興奮してただろ? オマンコキュンキュン動いてたぞ」
「……そんな事ないです。じゃあ、行きますね」
「待った、綺麗にしてくれる?」
「え〜? もう、出したでしょ? 満足して下さいよ」
「お願い!」
「もう……外すよ」
「ありがとう、嬉しいよ」
「本当にもう……」
 そんな会話をする2人に、ドキドキしてしまった。いっそ、無理矢理だったら良かった。それなら同情も出来た。でも、恵美ちゃんはどう考えても嫌がっていない。
 むしろ、楽しんでいるように聞こえてしまう。
「マジで最高だな。あぁ、気持ちいい。ホント、ありがとな」
 部長は、嬉しそうに言う。
「お世話になってるから。でも、部長のホント元気ですよね。まだ、カチカチ」
恵美ちゃんは、少しあきれた感じで言う。
「まぁね。もう一回する?」
「しません。じゃあ、帰りますね。戸締まり忘れないで下さいよ」
「あぁ、ホント、ありがとな」
 そして、音声が消えた。僕は、どうしようもない無力感にさいなまれていた。恵美ちゃんが借金に困っていることも知らなかったし、部長と援交みたいなことをしていることも知らなかった……想像したこともなかった。

 次の日、恵美ちゃんが帰りがけに一緒に食事をしようと誘ってきた。周りに誰もいないタイミングでこっそりとそんな事を言う恵美ちゃんは、すごく恥ずかしそうだった。
 僕は、喜んでOKした。でも、喜びながらも複雑な気持ちは感じている。部長とのことを知ってしまった今、彼女とどう接したらいいのかわからない……。

 仕事が終わり、恵美ちゃんに連絡を入れて会社を出た。恵美ちゃんは、駅と会社の中間くらいの場所で待っていてくれた。
「お疲れ様! けっこう早かったね。もしかして、無理してくれた?」
 恵美ちゃんは、本当に良い笑顔で話しかけてくれる。僕は、ときめく感じになりながらも、やっぱり部長のことを考えてしまう。
「この前のマレーシア料理のところでいい?」
 恵美ちゃんは、そんな事を言ってきた。少し雰囲気のいい、オシャレ系の店だ。美味しいし、会社からも少し離れているので、まず会社の人とバッティングもしない。

 いつものように、楽しく食事をした。話題は、日曜日のデートの話がメインだ。
「楽しみだね。でも、あっという間だね。この前行ったばっかりなのに、もう日曜だね」
 恵美ちゃんは、ニコニコと嬉しそうだ。本当に楽しみにしてくれているのが伝わってくる。
「優作さん……私達って、付き合ってるの?」
 恵美ちゃんが、急に不安そうな顔で聞いてきた。想像していなかった質問に、驚いてしまった。僕は、そんな風には思っていなかったと伝えた。
「そうだよね……私なんかじゃダメだよね」
 恵美ちゃんは、すごく悲しそうな顔になった。僕は、そういう意味じゃないと説明した。恵美ちゃんが、僕なんかと付き合ってくれるとは思っていなかったと話した。
「そんな事ないよ。優作さん優しいし、仕事も出来るし……私なんかじゃ、釣り合わないよ」
 恵美ちゃんは、そんな事を言う。こんなに可愛いのに自己評価が低いのは、部長とのことがあるからなのだろうか?
 僕は、恵美ちゃんさえ良かったら、付き合って欲しいと告げた。部長のことは頭をよぎったが、こんなに悲しそうにしている恵美ちゃんに、気持ちが大きく動いた。
「本当に? 私なんかでいいの?」
 恵美ちゃんは、泣きそうな顔になっている。僕は、是非お願いしたいと告げた。すると、恵美ちゃんは涙をこぼして笑顔になった。
「嬉しい時も、涙って出るんだね」
 そんな事を言われて、僕はキュンとしてしまった。

 そして、幸せな気持ちで店を出た。すると、恵美ちゃんが手を繋いできた。少し緊張しているような仕草だ。
「今日から、恋人同士だね」
 そんな事を言う恵美ちゃん。僕は、部長のことなど忘れて本当に嬉しいと思っていた。
 駅まで一緒に歩き、恵美ちゃんと別れた。本当は、このまま家に呼んだりした方が良かったのだと思う。でも、部長のことがよぎったせいか、そこまでのことは出来なかった。

 そして、電車のホームに向かった。ふとスマホでメールを確認すると、お客さんからのメールが来ていた。少し前から話を詰めているお客さんで、契約書のひな形を送って欲しいという内容だった。
 話が詰められそうだなと嬉しくなったが、契約書のひな形はパソコンの中には入っていない。昔は平気で持ち歩けたそうだが、今はそう言うデータは持ち出すことすら出来ない。
 ブラックな会社なのに、そういう所は妙に堅いなと思う。僕は、まだ会社の近くにいて良かったなと思いながら、会社を目指した。
 会社に向かって歩いていると、遠くに恵美ちゃんが見えた。会社の方に向かって歩いている。僕は、イヤな予感で重い気持ちになってしまった。

 そして、また会社の向かいのカフェバーに入った。金曜なのである程度客はいるが、窓際のカウンターはガラガラだった。
 そこから会社の入り口を見つめる。さっき入っていったばかりなので、そんなに早く出てくることはないと思う。と思ったら、10分程度で恵美ちゃんが出てきた。なんとなく、浮かない顔をしているように見える。そして、すぐ後ろから部長も出てきた。
 恵美ちゃんの後ろを、部長が少し離れてついていく……そんな感じに見える。僕は、慌てて店を出た。そして、2人の後を追った。

 恵美ちゃんは、振り返ることもなく歩き続ける。部長は、スマホをいじったりしながら後を付いていく。恵美ちゃんは、気がついていない? 状況が、よくわからない。
 そして、駅とは違う方に歩いて行く恵美ちゃん。ラブホテルの前に行くと、そのまま入ってしまった。部長も、後から入っていく。僕は、脚が震えてしまった。ラブホテルに入った……やることは決まっていると思う。
 でも、どうして会社でしないのだろう? この前はしていたのに、どうしてホテルに?

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